カードローンの金利は下げることができます。
そう言われても実際に金利を下げる方法がいまいちわからないという方も多いのではないでしょうか。また金利を下げたいと考えていても、「自分の借り入れ状況じゃ無理だろうな」「手続きが煩雑で難しそう」などと考え諦めかけている方もいるかもしれません。
金利を下げる方法としては、大きく分けて2パターン存在します。カードローン会社はそのままで金利を下げてもらう方法と、金利低いカードローン会社に借入先を変更する方法です。
今回はその2パターンの具体的な方法までご紹介します。その中には返済状況が良くない方でも実行可能なものや、手順がシンプルで簡単なものもあるため、試せそうなものがあれば是非お役立てください。
同一カードローン会社のままで金利を安くする
まずは同一カードローン会社のままで金利を安くする方法をご紹介します。
カードローン会社に交渉する
意外に思われるかもしれませんが、カードローン会社に金利を下げてほしい旨を直接伝えると、交渉が成功すれば金利を下げてもらえることもあります。しかし単純に「金利を下げてください」と一言お願いしてもほとんどの場合取り合ってもらえないでしょう。交渉をうまく進めていくには以下のような条件があります。
優良顧客として限度額を引き上げ金利を下げてもらう
基本的にカードローンの金利は融資限度額の大きさによって変わります。顧客の信用が高ければ、「この顧客に融資すればしっかりと返済される可能性が高い」と判断され、融資の限度額を高く設定してもらえます。その限度額の高さに応じて、金利も低くなるのです。
したがってカードローン会社に返済を続けていく中で優良顧客と判断されるほど信用をつけることができれば、交渉次第で融資限度額を引き上げ、金利を下げることができるようになるでしょう。
優良顧客として判断されるための具体的な方法としては、以下のような方法があります。
- 返済を延滞しない(毎月指定日の2,3日前頃に振り込んでおくのがベストです)
- ボーナスが出た時など、可能な場合は多めに返済する
- 返済が滞らない状態を長期的に維持する
上記の条件を満たしていても金利の引き下げを認めてもらえない場合は、他社の金利を挙げて借り換えの可能性を示唆するのも一つの手段です。カードローン会社にとって他社に借り換えられて受け取る利息が0になるよりは、金利を下げて受け取る利息を減らした方が得策と判断され、金利の引き下げに応じてくれることもあります。
自己破産の可能性を訴え金利を下げてもらう
こちらは信用を高めて金利を下げてもらうという方法と、ある意味真逆の方法です。
カードローン会社に現在のままの金利では返済が難しく、自己破産という選択肢をとりかねない状況にある旨を伝えると、金利を下げてもらえる可能性があります。カードローン会社側からすれば、自己破産などにより返済額が0になるより、少し金利を下げて確実に返済してもらった方が助かりますよね。
毎月しっかりと返済をしていくことが理想ですが、万が一返済が非常に困難になった場合はその旨をカードローン会社に正直に伝え返済するために金利を下げてもらう必要があることをしっかりと説明すれば、状況が改善される可能性もあります。
カードローン会社に交渉する際の注意点
金利の引き下げができないか確認する際にまず注意して頂きたいのが、あくまでこれは「要請」ではなく「交渉」であるということです。こちらから高圧的な態度をとって担当者の心証を悪くしてしまうと、本来ならばまとまっていた交渉もうまくまとまらなくなってしまう可能性もあるため、気を付けてください。
また交渉に弁護士や裁判所などを仲介させると、信用情報にその履歴が残り、今後の融資が難しくなってしまう可能性も0ではありません。交渉は極力、自力で行うようにしましょう。
過払い金を請求請求する
こちらは金利を安くするというよりは、払いすぎた利息を返してもらうと言った方が適切かもしれません。どちらにせよ返済する金額が少なくなることには変わりませんので、こちらでご紹介しておきます。
過払い金請求とは
過払い金請求とは、20%を超える高金利が違法ではなかった頃(2006年以前)にキャッシングした人のための、払いすぎた利息を取り戻すための請求のことです。
(過払い金についてはこちらの記事で詳しく解説しています。⇒「過払い金とは?実は金利に関する法改正が発端だった!」)
2006年以前にカードローンを利用した経験のある方であれば、多くの方が利息を払いすぎていた可能性もあります。しかし過払い金は10年で時効になってしまうため、もし心当たりがあればすぐに行動してください。
※金利引き下げ交渉と比べ過払い金請求は手続きが煩雑なため、弁護士や司法書士に依頼しましょう。
金利引き下げ交渉の場合、弁護士などに仲介させると必ず信用情報に履歴が残ってしまいますが、過払い金請求の場合はそうではないようです。ただし、債務が残っている場合に過払い金請求をした場合に限り、会社によっては履歴が残ってしまう可能性もあります。
原則として、過払い請求をしてブラックリストに載るということはなくなりました。
(中略)
債務が残っている状態(完済にはなっていない状態)で司法書士に過払い請求の依頼をされた場合、利息制限法による引き直し計算の結果が過払いになっていたとしても、一時的に信用情報機関に「債務整理(コード32)」の登録がされることがあるようです。
(中略)
ただし、債務が残っている段階で司法書士が介入すれば必ず「債務整理(コード32)」の登録がされるというわけではありません。会社ごとに対応は異なるようです。
引用:松谷司法書士事務所HP 過払い金返還請求とブラックリスト
※ここでいう「債務整理(コード32)」は、簡単に説明すると信用機関におけるブラックリストのようなものです。
カードローン会社を変えて金利を安くする
現在の借入先のままで金利を下げることができなければ、借入先を変えて金利を安くできる方法はないか検討してみましょう。借入先の変え方には、「借り換え」と「おまとめローン」があります。以下でそれらの特徴や注意点をご説明します。
単一のカードローン利用者は「借り換え」
借り換えとは
借り換えとは、現在の借入先からより良い条件のカードローン会社に借入先を変更することです。現在の借入先よりも低い金利のカードローン会社に借り換えをすれば、当然支払わなければならない利息も安くなります。金利を安くするうえで最もシンプルな方法と言えるでしょう。
方法としても、単純に現在の借入先から融資されている額を借り換え先のカードローン会社から借り、そのお金で現在の借入先に融資額を返済するだけです。
借り換えの注意点
借り換えの審査は通常のローンよりも厳しいです。
なぜなら借り換え先のカードローン会社は当然金利が低いところを選ぶことになるのですが、一般的に金利が低ければ低いほど審査が厳しいからです。いつでも金利のカードローン会社に借り換えができるというわけではないという点に留意しておきましょう。
また返済期間にも注意しなければなりません。いくら金利が低くても、返済期間が長いものだと利息を含めた合計返済金額が高くなってしまいます。毎月の返済金額が安くなったとしても、合計の返済金額がどれくらいになるか事前にシミュレーションしてから借り換えをすることを忘れないようにしてください。
金利の計算方法はこちら⇒「カードローン金利・利息の計算方法を教えます!」
複数のカードローン利用者は「おまとめローン」
おまとめローンとは
おまとめローンとは、複数の借入先を一つの会社にまとめることです。金利の低いカードローン会社に支払いをまとめれば、金利を下げることが可能になります。また借入先が複数になっていると支払期日や返済方式の違いから、返済の忘れや遅れが出てしまうこともありますが、借入先を一つにまとめることでそのようなことを防ぎ、優良顧客としての信用を得やすくなるのもメリットと言えるでしょう。
おまとめローンをする際の注意点
- 通常よりも審査が厳しい
- 返済期間が長いと支払総額が増える可能性がある
上記2点は、借り換えと同様に注意しなければなりません。特に審査に関しては、もともと複数から借り入れがある時点で信用が落ちてしまうため、借り換えよりも厳しいと考えてください。
それに加えて、おまとめローンをすると追加借り入れに制限がかかってしまうことにも注意しましょう。したがって今後も融資を受けることが必要なことが既に分かっている場合は、おまとめローンを避けるのが賢明です。
借り入れ状況を考慮し、金利の下げ方を考えよう!
今回ご紹介したように、金利を下げるための方法は数多く存在します。また今は下げられないという方でも、コツコツと滞りなく返済を続けていけば、いつかは金利を下げることができるようになるはずです。
わずか1%の違いでも返済総額には大きな違いが出るので、「金利を下げることはできないか」と常にアンテナを張っておきましょう。