今さら聞けないカードローン金利の仕組み。第一歩からわかりやすく解説します。

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「とにかく低い金利のところを選びたい!」

そう考えてカードローンの業者を選ぶ方も多いのではないでしょうか。同じ金額を借りるなら、返す金額は少ない方が良いに決まってますよね。

確かにカードローンの融資を受ける上で最も重要なのが金利の低さです。しかし金利のことをよくわかっていないまま「低金利」というワードだけに反応している方も多いようです。金利の低さももちろん重要ですが、金利について重要なポイントを押さえていなければ、あいまいな判断基準で業者やプランを選んでしまい、損をしてしまうことがよくあります。

今回は金利に関して実は多くの方がしっかりと理解していない代表的な疑問にわかりやすくお答えするので、今後のカードローン利用に役立てて下さい。

金利って何?利率・利子・利回りとの関係

融資を受ける際に金利と並びよく聞くワードとして、利子利率利回りがあります。

辞書などで調べてみると、同じ意味としてくくられていることもありますが、慣習として異なる意味合いで使い分けられがちなので、ある程度はその概念を理解しておいたほうが良いでしょう。

金利とは

金利とはお金を借りる際に発生する料金のパーセンテージ(利率)を指します。

例えば金利を10%に設定している業者から100万円借りた場合は元金の100万円とは別で、元金に金利をかけた金額を業者に払う必要があります。
つまり、(元金100万円)×(金利10%)=10万円の支払い義務が生まれるということです。

特に説明がない場合は金利は基本的に一年間に○%発生するという意味合いで用いられるため、年利と同義と考えてかまいません。
ただし、厄介なのが金利が年利以外の意味で用いられることもあるというところです。法律によって金利(年利)の上限は20%と定められていますが、悪質な業者だと金利を一日当たり、または1月あたりなどの利率の意味で用い多額の請求をするといったケースもあります。

銀行や有名な消費者金融以外のカードローンを用いる際はその点に注意して騙されないようにしましょう。

金利と利子の関係

金利が○%とパーセンテージで表されることが多いのに対し、利子は○円などと元金に金利をかけた金額で表されます。
つまり元金に金利をかけた金額が利子です。

金利と利息の関係

基本的に利子と利息は同義なので、元金に金利をかけた金額がを利息といいます
慣習としてお金を借りる側が支払う金額を利子、貸した側が受け取る金額を利息と呼ばれることが多いです。

ここまでをまとめると、下図のようになります。
カードローン用語説明

金利と利回りの関係

利回りはここまでご紹介した概念と少し性質異なるので注意してください。

利回りを一言で説明すると、「一年あたりにかかる金利の平均」といえます。
後にご説明しますが、カードローンにおいて金利は変動することがあります。その変動を下図のように一年あたりの金額を捉えたのが利回りです。

利回りの説明図
カードローンを利用する場合、目先の金利だけでなく、長期的に利回りがどうなっているか、という観点が重要になります。

カードローン金利って単利?複利?

単利と複利では金利の付き方が全く変わってきます。これらの違いはしっかりと押さえておくべきでしょう。

単利と複利とは

単利も複利も利子の種類ですが、単利が最初に借りた元金にのみかかるものであるのに対し、複利は元金によって生じた利子にもかかります。

もちろん借りる側からすれば負担が大きいのは複利の方であり、借金が雪だるま式に増えて行ってしまう可能性があります。逆に融資する側にとっては複利式を採用したほうが得られる利子収入が増えるということになります。

(例)金利10%で100万円の融資を受け、全く返済しなかった場合の利息

【単利のケース】

1年後の利息・・・元金100万円×10%=10万円

2年後の利息・・・元金100万円×10%=10万円

合計利息・・・10万円+10万円=20万円

【複利のケース】

1年後の利息・・・100万円×10%=10万円

2年後の利息・・・(元金100万円+利息10万円)×10%=11万円

合計利息・・・10万円+11万円=21万円

複利のほうが多くの利息を払わなければならないのがご理解頂けたでしょうか。

カードローン金利はどっち?

基本的にはカードローン金利は単利ですのでご安心ください。しかし注意しなければならないのが、返済が遅れてしまうと複利計算になってしまう業者も多く存在するという点です。

事前に規約をしっかりと読み返済が遅れたらどうなるかはしっかりと確認しておきましょう。もちろん、返済を遅らせないことがベストです。

金利は変動する!?変動金利と固定金利とは

借り入れをする際、事前に金利が○○%と記載されていますが、その金利がずっと一定であるという保証はありません。

金利には変動金利と固定金利があり、変動金利の場合金利が上下する可能性があります。カードローンの場合、変動金利を採用している業者もあれば固定金利を採用している業者もあります。

金利が上下する条件

変動金利において主に金利が上がってしまう原因は金融情勢の変化です。多くの銀行系カードローンが変動金利を採用しています。

つまり銀行にも大きな影響を与えるような経済的な事象が発生した場合に、金利が上下する可能性があるといえます。ただ経済状況が良くなったからと言って金利が低くなるようなことはあまりないようです。

変動金利と固定金利、どう選ぶべき?

金利が上がる可能性があると聞くと、「変動金利は不安定だからやめた方がよさそう」と感じてしまう方も多いかもしれません。しかし一概に変動金利よりも固定金利の方が良いとも言い切れません。

確かに金融情勢によって金利が上がってしまう可能性もありますが、よほどの事態が起きない限り基本的にはそのようなことは起きないと考えて問題ありません。

また、変動金利を採用している業者は固定金利を採用している業者よりもほとんどの場合低い金利を設定しています。

したがって将来的なリスクや現在の金利を考慮し、どちらが良いかを判断するとよいでしょう。

金利に幅があるのはどういうこと?

カードローンの金利を見ると、必ず○%~○○%というように、金利に幅があることに気づくでしょう。変動金利だけでなく固定金利にも漏れなく「金利の幅」が存在します。

金利の幅はどのような基準でとられているのでしょうか。

融資限度額の違い

融資限度額が大きければ大きいほど、金利は低くなります。

融資限度額は顧客の信用・リスクによって決まるものです。要するに、「この顧客に支払い遅延や破産のリスクはないか」という基準ですね。当然支払い能力に疑問のある顧客に多額の融資するのはリスキーなため、限度額は低く設定されます。

融資限度額に大きく影響するのはやはり顧客の職業や収入、勤続年数や住居といった情報です。他にも過去の他社を含めたカードローンの返済状況も考慮されます。

また現在時点までの返済状況も考慮されるため、延滞なくしっかりと返済をしていれば限度額を引き上げ金利を下げてもらえる可能性もあります。逆に言うと延滞を繰り返しているとカード会社からの信用を失い、限度額が下がり金利が上がってしまう可能性もあるので注意してください。

金利の大きさは様々な観点から判断しよう

以上でご紹介したように金利にも様々な要素があり、金利の大きさで一目で軽率に判断しようとすると、多くのことを見落としてしまいがちです。

カードローンは自分の収入や元金の大きさ、返済期間などにより金利が大きく変わってきます。よって、自分にあったカードローンを選ぶのが重要です。

今回ご紹介したポイントをしっかりと押さえたうえで、どのようなカードローン会社を使えば最も返済額が低くなるかを再度検討しなおしてみてください。