「今あなたが申し込みを検討しているカードローンの返済方式はどうなっていますか?」
意外にも、この質問に答えられる人は多くないようです。しかしカードローンは元金と金利だけ気にしていればよいという程単純なものではありません。
カードローンを申し込む前にしっかりと把握しておかなければならないのが以下の3点です。
- 毎月の返済額がいくらになるか
- 完済するまでの期間はどれくらいになるか
- 支払わなければならない利息は合計でどれくらいになるか
上記をしっかりと把握しておかなければ、予想に反して返済が難しくなってしまうこともあります。
したがって今回は、カードローンの主な3つの返済方式とその特徴を詳しく解説しますので、どの返済方式がベストか判断してください。
目次
どの会社がどの返済方式?
当サイトでご紹介しているカードローン会社がどの返済方式を採用しているか、下記でまとめました。
上でご紹介した各返済方式の特徴をふまえ、自分に合った返済方式を採用している会社を選ぶようにしましょう。
元金定率リボルビング方式 | 残高スライド方式 | 元金定額返済方式 |
---|---|---|
アコム | プロミス アイフル 三菱東京UfJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行 りそな銀行プレミアム 楽天銀行 オリックス銀行 |
三井住友カードゴールドローン |
リボルビングでの返済方式
リボルビング方式とは、毎月の返済額または返済割合が一定に決まっている返済方式です。
月々の返済金額が少なく計算も立てやすいというメリットがある反面、返済期間が長引いてしまうため、支払わなければならない合計利息が大きくなってしまうのがデメリットです。
元金定率リボルビング方式
元金定率リボルビング方式は、借入残高に定率をかけた金額を元金返済分とし、そこに利息返済分を足した合計額をその月の返済額とする方式です。
毎月の返済金額が一定になるため、支払いがわかりやすくなります。しかし利息返済分の割合は大きくなるため、返済期間が長くなり、合計利息も大きくなってしまうのがデメリットです。
支払いイメージとしては下図のようになります。
残高スライドリボルビング方式
残高スライドリボルビング方式は借入額の残高が一定の範囲で段階的に分けられ、それに応じて返済額や返済割合が変動する方式です。カードローンにおいて最も多く用いられている方式です。
毎月の返済金が減る代わりに返済期間は長くなり、合計利息も大きくなります。
返済額を決める支払い残高の範囲はカードローン会社によって異なります。以下で、あるカードローン会社の例を挙げます。
(カードローン会社A:金利18%の場合)
利用残高 | 毎月の最低返済額 |
---|---|
1円~100,000円 | 3,000円 |
100,001円~200,000円 | 5,000円 |
200,001円~300,000円 | 7,000円 |
300,001円~400,000円 | 9,000円 |
400,001円~500,000円 | 12,000円 |
500,001円~600,000円 | 15,000円 |
600,001円~700,000円 | 18,000円 |
700,001円~800,000円 | 20,000円 |
800,001円~900,000円 | 23,000円 |
900,001円~999,999円 | 25,000円 |
非リボルビングの返済方式
元金定額返済方式
元金定額返済方式は、毎月定額の元金を支払う方式になっており、毎月一定の元金とその元金にかかる利息の合計が支払額になります。
期間がたつごとに支払額が減っていき、支払期間も短いため合計の支払利息は小さくなりますが、返済初期の支払額は大きくなってしまいます。
うまく返済するコツ
どの返済方式であっても一長一短はありますが、返済の仕方次第ではその弱点を補うことコツがあります。
返せるときに多めに返す
基本的にどこのカードローン会社であっても、できるときは多めに返済することができます。
随時返済
随時返済とは、あらかじめカードローン会社によって定められている期日(約定返済日)とは別で、余裕がある際に別途でカードローン会社に返済をすることです。
随時返済で振り込んだ金額は元金に充当されるため、随時返済をすることで返済期間を短くて最終的に支払う合計利息を少なくすることが可能になります。
増額返済
増額返済とは、毎月の返済日に指定された金額(約定返済額)以上の金額を振り込むことです。随時返済と同様に、増額分は元金返済に充当させることが可能です。夏と冬にボーナスが出た際など、増額返済ができる際はその機会を逃さないのが、賢い返済方法と言えるでしょう。
随時返済・増額返済のもう一つのメリット
上でご説明した通り、随時返済・増額返済には返済期間の短期化や合計利息の縮小といったメリットがありますが、メリットはそれだけではありません。
返せるときに多めに返しておくことで、カードローン会社から「返済能力がある」と判断され、信用も高まることがあります。カードローン会社からの信用が高まることで、融資限度額を上げてもらい金利を下げてもらうこともあるため、やはり随時返済・増額返済の効果は絶大と言えますね。
注意点
随時返済・増額返済をしていく上で注意しなければならないのが、ともにカードローン会社の指定する方法に則らなければ、返済として認識してもらえないことがあるという点です。
(例)みずほ銀行カードローンの場合
随時ご返済いただいても毎月のご返済をされたことにはなりませんので、別途ご指定の口座から毎月のご返済が必要です。
したがって随時返済または増額返済は、あらかじめその方法を確認しておいてください。
また、大前提として当然約定返済を厳守するということが最も重要です。
随時返済や増額返済をしようとする余り、無理のある返済計画を立ててしまい、翌月に約定返済ができないということになってしまっては本末転倒です。
あくまでも「今多めに返しても翌月以降も問題なく約定返済を続けられる」という時にだけ随時返済や増額返済を利用するようにしましょう。
目先のものにとらわれず自分に合った返済方式を考えよう
人によってカードローン返済において重視すべきものは異なります。カードローン会社の知名度や金利などわかりやすい尺度だけで選んでしまうと、「こんなはずじゃなかった!」という事態に陥ってしまいかねません。
したがって借り入れをする際には必ず、「完済までの毎月の返済額がどのように変動していくのか」という点までしっかりと事前にシミュレーションしたうえで申し込みをするようにしましょう。